東京オリンピックで正式種目となったサーフィン。その世界で文武両道を実現し、サーフィンでも学問でも素晴らしい成果を上げている選手がいます。
彼女の名前は中塩佳那さん。
幼少期の辛い体験を乗り越え、今、世界へと羽ばたいている選手です。
今回はそんな中塩佳那さんの経歴、戦績、そして家族についてご紹介していきます!
中塩佳那(サーフィン)の経歴や出身校は?
参照:https://oneill.jp/team-oneill
- 名前:中塩佳那(なかしお かな)
- 生年月日:2004年1月29日
- 年齢:18歳
- 出身地:宮城県仙台市
- 居住地:千葉県長生郡一宮町
- 学歴:千葉県立大原高等学校卒→早稲田大学在学中
- 身長:150cm
- 体重:不明
- 血液型:不明
中塩佳那さんは、父や兄の影響で5歳からサーフィンを始めました。
ほぼ毎日海に行ってサーフィンをされていました。
中学生の時から日本代表の強化選手に選ばれ、現在では次のオリンピックの最有望株として、大きな注目を集めているのです!
しかし、実は中塩佳那さんは幼少期に壮絶な体験をしています。
2011年3月11日…東日本大震災で被災したのです。
中塩佳那さんは当時7歳。あんなに大好きだった海が、それまでと全く違う表情を見せ、恐ろしいものに変貌した瞬間でした。
仙台でサーフィンが出来なくなってしまった佳那さんとお兄さん。
ご両親はサーフィンにかけている子供たちのために、仕事がある父を残して、母と子供たちで千葉県へ移住しました。
東京オリンピックで正式種目となったサーフィンの会場、釣ヶ崎海岸がある一宮町に居を構え、サーフィンの腕にさらに磨きをかけました。
2017年からの日本サーフィン連盟(NSA)ガールズランキングにおいては、なんと5年連続1位に君臨!
高校は全日制の千葉県立大原高等学校。高校生プロサーファーは、競技参加や練習のことを考えて通信制を選択する人も多いようですが、中塩佳那さんは全日制を選択。その理由を以下のように話しています。
サーフィンに集中できるのは通信制だと思いましたが、私は学校も好きだったので出来れば全日制に行きたいと思いました。通信制に行って、後から全日の公立高校に行きたくなった時に変えるのは難しいけど、全日制から通信には行ける。全日制に行って、試合全部周って辛かったら通信に行くことも頭にはあったので、まずは全日制の公立を選択しました。
そして大学は「トップアスリート入試」という形式を利用して、2022年4月に早稲田大学スポーツ科学部に入学されています。
自分自身をモデルにして、サーフィンに科学的にアプローチすることを学んでいるのだとか。
サーフィンの競技人生でピークは20代前半まで。
母親と話し合い、大学は競技人生を終えてからでも…という考えもあったようですが、中塩佳那さんは強い思いを持って現役で大学進学を決意したのです。
この投稿をInstagramで見る
その思いとは「競技と進学は両立できる」ということを後輩に示すこと。
先ほど、「サーフィンをやる人は通信制を選ぶ」と書きましたが、実際に中塩佳那さんが大会などを周っていると、全日制に行きたいけどサーフィンがあるから通信制を選ぶという人や、親が通信制を勧めてくるという人も多いということを目の当たりにしてきました。
しかし、どちらか一方のためにもう一方を諦めるのではなく、自分がやりたいという気持ちがあれば両立できるのだということを伝えたかったのです。
比較的短い競技人生となるであろうサーフィン。しかし、人生はそのあと何十年も続きます。
中塩佳那さんは自分自身の競技のことだけでなく、その後の人生、そして後輩たちの人生のことも考えておられる方なんですね♪
美しくキレッキレのカットバックを武器に、世界トップのサーファーを目指して、今日も中塩佳那さんは海に入っているのでしょう。
中塩佳那(サーフィン)の記録は?
参照:https://oneill.jp/team-oneill
幼いころから数々の大会で輝かしい成績を収めてきた中塩佳那さん。その主な戦績をご紹介します。
2017年 | [NSA] 第52回全日本サーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2018年 | [NSA] 第53回全日本サーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2019年 | [NSA] 第27回ジュニアオープンサーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2019年 | [NSA] 第54回全日本サーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2019年 | 2019 アジアサーフィン選手権 Womens U20 short board open | 1位 |
2020年 | [NSA] 第28回ジュニアオープンサーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2021年 | [NSA] 第38回全日本級別サーフィン選手権大会(2021) | 1位 |
2021年 | [NSA] 第55回全日本サーフィン選手権大会(2021) (ガールズ) | 1位 |
2022年 | [NSA] 第30回ジュニアオープンサーフィン選手権大会 (ガールズ) | 1位 |
2022年 | [JPSA] ショートボード第3戦 第26回茨城サーフィンクラシック さわかみ杯 | 1位 |
2022年のJPSAショートボードシリーズでは、全5戦を全て中塩佳那さんが制して優勝という、歴史的快挙を成し遂げました!
この投稿をInstagramで見る
しかも、ルーキーでグランドチャンピオンという快挙でもあり、これからの活躍がますます楽しみな選手なのです!
去年は受験勉強、そして今年からは大学での新しい生活という、決して競技に集中できるとは言えない環境ではないかと思われますが、中塩佳那さんは自らの強い意志を持って、完全な両立を実現しています。
まさに、「スーパーアスリート」ですね~。
中塩佳那(サーフィン)の両親(父母)や兄弟はいる?
この投稿をInstagramで見る
中塩佳那さんのご家族は、父(義幸さん)、母(周子さん)、兄(裕貴さん)、佳那さん、妹さん2人の計6人家族です。
父・義幸さんの影響でサーフィンを始めたという兄の裕貴さんと佳那さん。
父はプロというわけではなくあくまで趣味だったようですが、幼いころからサーフィンをしてきた兄の裕貴さんと佳那さんは、プロサーファーの道へと進みました。
東日本大震災で仙台の海でサーフィンが出来なくなったため、父以外は千葉に移住した中塩家の皆さん。
兄と佳那さんにサーフィンをさせるため、母の周子さんは朝も夜も働いて家計を助けていたのだそうです。
裕貴さんと佳那さんは、海では仲が良いけど、家では2日に1回は喧嘩するのだとか(笑)
トップアスリート同士なので、負けず嫌いでお互い譲らないのかもしれませんね。
妹さんは現在、中学3年と中学1年。裕貴さんが2017年に受けたインタビューでは、上の妹さんはサーフィンに興味ないけど、下の妹さんは興味を持っているのだとか。
もしかしたら近い将来、妹さんもサーフィンで有名になられるかもしれませんね。
この投稿をInstagramで見る
東日本大震災でサーフィンが出来ないという苦難を、家族の温かいサポートでクリアし、競技と勉強を立派に両立している中塩佳那さん。
日本では向かうことろ敵なしとなった彼女は、これからは世界の強豪相手に戦っていきます。
オリンピックで活躍する姿が見られるのも、きっともうすぐですね!
コメント