最近大きな話題となっている「東急歌舞伎町タワー」。
その設計を手掛けた永山祐子さんが、2023年5月14日放送の『情熱大陸』(TBS)に出演されます。
男社会である建築の世界で、ひときわ光り輝くようなデザインで日本のみならず世界からも注目される永山祐子さん。
今回はそんな永山祐子さんの経歴や代表作、個展、結婚などについてご紹介していきますよ♪
永山祐子(建築家)の代表作や経歴は?
参照:https://www.yukonagayama.co.jp
- 名前:永山祐子(ながやま ゆうこ)
- 生年月日:1975年
- 年齢:47歳(2023年5月現在)
- 出身地:東京都
- 学歴:昭和女子大学生活科学部生活美学科
- 所属:永山祐子建設設計、武蔵野美術大学客員教授
東京都生まれの永山祐子さん。
父親は生物・物理学の研究者でした。
「小さい頃から絵本や空想の世界が好きだったので、絵本や物語をつくる人になりたいと思っていました。高校生になり、進路を考えているときに、父が生物・物理研究者なのもあって、小さなミクロの世界にも惹かれていたのですが、受験をするタイミングで友人のなかに建築家を目指す子がいたんです。それを聞いた瞬間に、小さな世界も魅力的ですが、リアルで大きな世界も面白そうだと感じ、建築の世界を志しました。」
もともと父の影響もあって生物学の方に進もうと思っていたということなのですが、高3の時、スクールバスに乗る前に友人が建築家を目指すと聞いて、そのバスを降りるときには既に自身も建築の世界に進もうと決めていたのだとか!
人生が決まるかもしれない決断に、神からの啓示のようにインスピレーションが湧いたのですね~。
大学卒業後に、アトリエ系デザイン事務所である「青木淳建築計画事務所」に就職しました。
実はこちらの事務所、「スタッフは4年で卒業」という「4年制」ルールがあったのです。
そのため永山祐子さんは、その4年の間にとにかく必死で学ぼうと朝から晩まで仕事をしました。
なんと事務所の机の下で寝泊まりしていたこともあるのだとか。
そして4年後、事務所を「卒業」。
師である青木淳氏に紹介された仕事を受けながら、個人事務所を設立。
一級建築士の資格も取得しました。
独立してからの永山祐子さんは、数々の設計でその才能を発揮しています。
その代表作をいくつかご紹介しましょう。
ルイ・ヴィトン京都大丸店
参照:https://www.yukonagayama.co.jp
独立後に手がけたこのデザインで、永山祐子さんは大きな注目をあびました。
角度によって見えるものが違ったファサードが特徴です。
URBANPREM南青山
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青山通りから1本入ったところにあるテナントビル。おなかをせり出すように大きく湾曲したビルの形状と、1層に対して2段あるランダムな幅の窓が特徴です。
通りから見上げると、ビルのテッペンが見えないので何階建てか分かりません。
女神の森セントラルガーデン
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山梨県の小渕沢にある美と健康を追求する施設「女神の森」にあるセントラルガーデン。
雄大な自然と優しく一体化するような感覚になれるデザインです。
2020年ドバイ国際博覧会日本館
参照:https://www.yukonagayama.co.jp
ドバイの「アラベスク」と日本の「麻の葉文様」という幾何学模様が特徴の日本館。
建物の前には水盤があり、水盤の上を通った風が建物に涼しい風を届けるようになっています。
この日本館は200あるパビリオンのうち「1つにしか行けないなら、日本館へ行くべき」と絶賛されて人気ナンバーワンになったのですよ。
東急歌舞伎町タワー
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新宿ミラノ座の跡地に、2023年4月14日にオープンし大きな話題となっている東急歌舞伎町タワー。
この外装デザインと一部内装デザインを担当されています。
ビルの形状は、沸き上がる人々の思いを象徴した噴水をイメージしたもので、空の雲に溶け合うような美しさです。
永山祐子さんのデザインは、自然と一体化できるようなものや、自然の光や風を優しく取り込めるようなものが多く、未来に残したいものばかりです。
今後も数々のプロジェクトに参加される予定ですので、私たちが直接永山祐子さんの建築に触れる機会も増えそうですよ。
永山祐子(建築家)万博や個展が凄い!
参照:https://www.yukonagayama.co.jp
ドバイ国際博覧会の日本館で大きな成功をおさめた永山祐子さんは、2025年、大阪で開催される国際博覧会(関西万博)のパナソニックパビリオン「ノモの国」を手掛けます。
そのイメージ図が上の画像です。
この建築コンセプトは以下のようなものです。
・私たちの皮膚感覚に近いパビリオンとして、風で“揺らぐ”軽やかで自由な建築とすることで来場者の感覚に訴えかけます。
・循環を表すモチーフが集まり、ファサード全体を形成することで「私たちも循環する世界の一部」であることを象徴します。
・最終的にでき上がる形状が様々な与件から有機的に生成されます。その生成プロセス、そして最終的な形状には「想定できない未来の面白さ」が込められています。
・サスティナブルとウェルビーイングの実現、それらを建築の表現に取り入れることで、素材やエネルギーの循環を肌で感じる建築を目指します。
風や光などの自然を全身で感じられ、私たちひとりひとりが「循環の世界の一部」であることを教えてくれるデザインなのですね~。
参照:https://www.yukonagayama.co.jp
2022年7月のインタビューでは、このキラキラして揺らめくようなファサードの素材は「まだ決まっていない」とおっしゃっておられました。
完成が待ち遠しいですね!
きっと、これまでにない斬新なデザインでありながら、私たちの心を優しく包んでくれるような建築物になることでしょう。
このように、日本を代表する建築家となりつつある永山祐子さんですが、過去に数回個展を開いておられます。
永山祐子展 2006.9.2~2006.9.25
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永山祐子「光と影」2006.10.2~2006.11.28
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永山祐子展「建築からはじまる未来」2013.11.6~2013.11.24
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個展は回を重ねるごとに規模が大きくなり、入場客が楽しめるように工夫をされているようです。
しばらくは大きなプロジェクトが続いている永山祐子さんですので、次の個展がいつになるか分かりませんが、開催されたらぜひ拝見したいものです。
もしかしたら永山祐子さんご本人がいらっしゃって、お話を伺えるチャンスがあるかもしれませんよ!
永山祐子(建築家)結婚し夫や子供はいる?
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永山祐子さんは、社会問題や環境問題をモチーフとした作品を手掛けるアーティストの藤元明さんとご結婚されており、お子さんは一男一女のお二人です。
藤元明さんとの馴れ初めやご結婚の時期は公表されていませんが、長男は現在小学5年生、長女はおそらく小学3年生だと思われます。
猛烈に忙しい日々を送られている永山祐子さんですので、お子さんたちと過ごす時間は限られているのですが、旦那様の藤元明さんはイクメンで、育児にはとっても積極的な方なのだそうです♪
永山祐子さんがご家族と暮らすご自宅は、もちろん永山祐子さんご自身が設計されています。
永山祐子の自邸「杉並のいえ」をup。新築戸建てより自由で伸びやかなマンションのリノベーション。https://t.co/jYJizNKJng pic.twitter.com/822jxTgmnp
— japan-architects (@JapanArchitects) July 11, 2018
1975年築のヴィンテージマンション。
その最上階である8階部分全体が永山祐子さんファミリーのご自宅です。
8階から見える街並みと、晴れた日には富士山まで見通せるというその眺望を最大限に生かし、どこにいても子どもたちの気配がいつでも感じられるよう、 大きなワンルームの部屋の中に、緩やかに仕切られた寝室やキッチンといったスペースを作っています。
もうとにかく「素敵!」の一言に尽きます!
もっと永山祐子さんのご自宅を見たい方は、設計事務所の公式HPに「杉並の家」として紹介されていますので、ぜひご覧くださいね。
世界的建築家であり、2児の母でもある永山祐子さんの感性は、私たちの未来を豊かにしてくれる建築物を生み出しているのですね。
関西万博のノモの国は必見ですよ!
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