安土桃山時代から400年以上も昔から綿々と続いている「金継ぎ」という技術をご存じでしょうか。
割れたりひびが入ったりした陶器を修理する手法なのですが、その「金継ぎ」の工房を築240年の古民家で開いているご夫婦が、2022年8月20日放送の『人生の楽園』(テレビ朝日)に出演されます。
今回は、そんな金継工房「藤村本家」に関して調査しましたよ。
金継ぎ工房(川村のり子)の経歴やプロフィールは?
- 名前:川村のり子(かわむら のりこ)
- 年齢:57歳
- 出身地:東京都
- 学歴:武蔵野美術短期大学卒業
- 配偶者:トム・ヴィンセント(55歳)
川村のり子さんは東京都出身。美大を卒業後、店舗のディスプレイデザインや美術系雑誌のライターなどをされていました。
イギリス人の夫のトム・ヴィンセントさんとは、仕事をきっかけに出会い、共に企業や自治体の戦略作りやプロモーションなどを手がけるようになりました。
ちなみにお子さんは、長男と次男がいらっしゃるそうですが、それ以上のことは分かりませんでした。
川村のり子さんご夫妻は、2013年に愛知県豊田市の自然豊かな山間部で古民家を買い、事務所のある東京都との2拠点生活を始めます。
しかし、もっと歴史や文化があり、かつ生活に不便の無い土地で暮らしたいと思うようになり、2017年、滋賀県日野町の古民家に移住することにしました。
古民家を修復する中で、町に古くから伝わる漆に興味を持ち、京都の職人の元に1年間通って本格的に金継ぎの技法を習得。
お客様大切な器(陶磁器、漆器、ガラス製品)を金継ぎで修理する工房として2019年12月「漆・金継ぎ工房 藤村本家」を開きました。
「藤村本家」というのは、川村のり子さんが購入した古民家のもともとの屋号です。
藤村本家は歴史ある近江商人宅で酒蔵の本家でした。なんと築240年!
川村のり子さんはその屋号を継いだのだそう。古いものを大切にし、こよなく愛する方なのですね~。
ここで「金継ぎ」について簡単にご紹介します。
割れてしまった器を修復して使うというのは、縄文時代から行われていたことですが、厚地桃山時代になり、戦国武将の間で茶の湯が広まると、茶道具が富や権力の象徴となりました。一種のステータスシンボルだったのです。
織田信長が、茶道具を人心掌握のために使っていたというのは有名な話です。
しかし「形あるものはいつか壊れる」もの。どんな名器でもひびや割れ、欠けが起こってしまいます。
そんな器を安全かつ見栄え良く修復し、大切に使うために生まれたのが「金継ぎ」です。
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結婚して56年になる旦那様のご両親が新婚の頃にロンドンで購入したマグカップ。
金とプラチナで修復して、今は川村のり子さんご夫妻が毎日愛用している…。素敵!
築240年の古民家の工房にて、400年前から続く「金継ぎ」で、器などを長く愛用するために修復して蘇らせて未来へ繋ぐ…。
川村のり子さんの大切にされている思想が伝わってきますね♪
金継ぎ工房(川村のり子)の場所は滋賀のどこ?通販はある?
- 工房名:藤村本家 漆・金継ぎ工房
- 住所:〒529-1603 滋賀県蒲生郡日野町大窪792
- メールアドレス:kintsugi@fujimura.house
- 公式HP:https://www.fujimura.house
- 公式Instagram:https://www.instagram.com/kintsugi.fujimura/
- 公式Facebook:https://www.facebook.com/kintsugi.fujimura/
藤村本家は滋賀県蒲生郡日野町にあります。
築240年の歴史ある古民家で、元酒蔵だったので天井が高く広々としたとても気持ちの良い空間です。
藤村本家の金継ぎの工程の動画がアップされていたのでご覧ください。
非常に繊細な作業で、一つの器を修理するのにもたくさんの工程があることが良く分かりますね。
修理には化学合成されたものでなく国産本漆を使用しているため、仕上がりまでには時間がかかりますが、それだけの価値がありますよ!
【金継ぎ修理】
器の破損状況や仕上げ(金、銀、真鍮、錫、色漆など加飾の種類や方法、デザインの有無)によっても料金は変わります。事前に無料でお見積りいただけますので、自分の希望をしっかり伝えましょう。
- 割れ:6,500円(税別)~
- 欠け:4,000円(税別)~
- ひび:3,000円(税別)~
また、こちらの工房では、金継ぎ教室やワークショップが開かれることもあります。
【金継ぎ教室】
簡単なもので、「ひび」で5回、「欠け」で6回、「割れ」で7回くらいの受講になります。
- 入会金:8,000円(税別)
- 受講料3回分:12,000円(税別)
※漆などの材料費・消耗品費込み、金粉は別途購入
【金継ぎ教室・オンライン教室】
ZOOMによるオンライン教室が開催されています。
グループでの参加も可能です。器や材料は各自で準備する必要がありますが、希望すれば、道具や材料を有料で送っていただけます。
- 入会金:無し
- 受講料:3回10,500円(税別)※1回1時間半程度
【金継ぎ体験ワークショップ】
Aコース:用意された器で金継ぎの各工程を体験できます。出来上がった器は送っていただけます。
- 受講料:8,000円(税別)※所要時間2時間
Bコース:修理したい器を持参し、最初の工程を自身で行えます。その後の仕上げを別料金で依頼することも可能。
- 受講料:5,000円(税別)※2時間
プロの手で修理してもらうのはもちろんですが、大切に長く使いたい器だからこそ、自分の手で修理をしてみるのもまた、愛着がわくものですよ~。
通販に関しては、HPなど調べてみましたが、記載はありませんでした。
ご自身の器を修復していただくなら、やはり一度工房を訪れ、どのように修理したいか綿密に打ち合わせをされた方が良いでしょう。
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また、近江八幡にあるYukiakariというお店では、藤村本家の金継ぎ展が開催されることがあります。
ここで展示・販売されている作品は、お取り置きや配送も可能なようですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
金継ぎ工房・藤村本家の口コミは?
実際に藤村本家で金継ぎをされた方の口コミを発見しました。
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思い入れのある指輪や器を修復し、以前とはまた違った味わいに仕上がる…。
今までの思い出を継ぎつつ、これから新しい記憶となっていくのですね~。
また、藤村本家で金継ぎされたものを見て、関心を抱く方も多いですよ。
まるで最初からの絵柄のような綺麗な金継ぎ☺️
素敵!ワタシも近くなら習いに行きたいです😍
お疲れさまです。もうすぐ、春ですね。金金繕いですね。次回に、ぜひとも、参加させてください。🙌
命を与える凄いお仕事💕
鎹止め、カッコイイです✨
コレクターの中には、あえて鎹継ぎされたものを探している方もけっこうおられますよね😊
最近、日本でも金継ぎの魅力が再発見されて、人気が広まりつつありますが、実はヨーロッパ、とくにパリでは既にとっても人気があるんですよ♪
古物を鑑定する番組などでは「ひびがなかったらもっと高かった」なんて鑑定をよく耳にしますが、素晴らしい金継ぎをされたものなら価値が上がることもあるとか。
割れたからといって、器の命は終わりではないのです。
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器の命を絶やさず、新たな魅力を生み出す日本古来の技「金継ぎ」。
その伝統を受け継ぎ、愛情や思い出を未来へとつないでくれる川村のり子さんの藤村本家で、今もたくさんの素敵な器が再び命を与えられています。
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