2022年12月11日放送の『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ)に、今、巷で話題の「ラブレター代筆屋」小林慎太郎さんが出演されます。
大切な人へ伝えたい言葉を代わりに書いてくれるという、ちょっと不思議な職業ですが、実は長い歴史があるというのです。
今回は、そんな代筆屋をされている小林慎太郎さんの経歴や、代筆屋を始めたきっかけ、そして実際に依頼する場合の情報をお伝えします!
小林慎太郎(ラブレター代筆屋)の経歴や職業は?
これまでラブレター代筆屋として160通以上もの手紙で、誰かへの「想い」を伝えるお手伝いをされてきた小林慎太郎(こばやし しんたろう)さんは、1979年生まれの43歳です。
最終学歴は、立教大学卒業で経営学修士(MBA)を取得されています。
都内ITベンチャー企業で会社員として務める傍ら、2014年にラブレター代筆屋を副業として始め、現在は会社員の仕事も続けながら、「デンシンワークス」の代表も務められています。
デンシンとはおそらく「伝心」でしょうね。
大切な人に想いを伝えたいけど、どうしてもうまくまとめられない、適切な言葉が見つからない、声に出して伝えるのは照れ臭いなど、様々な理由で自分では伝えられないという依頼者のため、心を込めた手紙を代筆してくれるのです。
小林慎太郎さんが代筆するラブレターは、好きな人に愛の告白やプロポーズをするものだけではありません。
恋人や仲間・家族への感謝の気持ち、別れた相手に復縁したいと伝えること、あるいは、病床の妻へ伝えたい想いなど様々です。
しかし、想いとはただ言葉を並べ立てるだけでは相手に伝わりませんよね。
時と場合に応じた最適な言葉選び、読みやすさのための改行や空白行、伝えるべき熱量など、様々な技術も必要になってくるのです。
小林慎太郎さんは、そんなストレートな気持ちから複雑な想いまで、言葉とテクニックを尽くして、最高の形で相手に伝わるお手伝いをしてくれるのです。
ですがそれは、決して華美で流暢な文章であったりするわけではありません。
たまに、代筆屋を創作の仕事だと思う人がいるけれど、そうではない。依頼者の伝えたいことは便箋上にうっすらと点線のように描かれていて、依頼者には見えていないその点線を、ボクは忠実になぞるだけ。決してはみだしてはいけない。その意味では、すごく地道で、ひどく地味な仕事だと思う。
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) April 21, 2022
依頼者の人物像に迫り、送られる相手の心情にも配慮しながら、伝えたい愛を綴ってくれるのです。
ちなみに代筆屋の歴史を紐解くと、初代(かもしれない)と言われているのは、かの兼好法師なんだとか!
言わずと知れた『徒然草』の作者です。
兼好法師は代筆で生計を立てていたわけではありませんが、よく恋文の代筆を頼まれていたそうですよ。
また昭和20年代には、日本に駐留している米兵と日本人女性の間を取り持つ代筆屋もいたそうです。
ラブレター代筆屋の歴史は、意外にも古くからあるのですね~。
ラブレター代筆屋を始めたきっかけは?
代筆のお仕事がたまっているため、見知らぬ誰かに想いを寄せつつ、手紙を書いて過ごす午後。映える一日ではないが、幸福な日だとは思う。 pic.twitter.com/uE9f9aHAlo
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) November 23, 2022
小林慎太郎さんがラブレター代筆屋を始めたきっかけは、代筆屋のHPで以下のように話しておられました。
会社員としてめまぐるしい日々を過ごす中で、ビジネスや金銭、効率性とはかけ離れたところで何かしてみたい。そう思ったのがそもそものきっかけでした。
小林慎太郎さんの代筆作成は、まずは依頼者からのヒアリングから始まるのですが、これはできるだけ対面でのヒアリングを推奨しておられるのだとか。
その理由は、正しい情報をより深く聞き取るため。
会社員としてフルタイムで働きながら、依頼者と対面で話をするというのは、効率性から言うとかなり「非効率」です。
しかも、約2週間かけて作成されたラブレターを依頼者に提出してからも、修正には回数無制限で応じてくれるのです!
そうやって書き上げられたラブレターは、依頼者にとっても満足いくものであるようですよ♪
フリーランスの報酬未払い問題をここ最近目にする。代筆の報酬は納品後の入金で、入金期日を明示するでもなく、事前に契約書を交わすこともない。それでも、過去150を越える依頼の中で、未払いはゼロ。愛にまつわるごく私的な事柄をやり取りしているという事実が、書面以上の契になっているのかな。
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) May 20, 2022
この時代に、契約書を交わしていないにもかかわらず未払いがないというのは、依頼者が小林慎太郎さんに対して強い信頼を抱いたという証ですね!
小林慎太郎(ラブレター代筆屋)の依頼方法や金額は?
11/20 冷雨が窓をつたう昼下がり。住まいが離れているため、電話で依頼者とやり取り。代筆屋としての活動を拡大しようとか、ビジネスとして積極展開だとかは考えていないけど、住まいが遠方でも足を運び、顔を突き合わせて話を聞けるくらいの、自由度とお金はほしい。 pic.twitter.com/TcMrurbI2e
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) November 20, 2022
デンシンワークス小林慎太郎さんにラブレターの代筆を頼むには、HPのお問い合わせフォームから依頼します。
簡単に流れを説明しますと、
- メールにて依頼:ヒアリングのスタイル(対面、電話、メール)を選択する
- ヒアリング:都内で行う(都内以外での対面の場合は別途交通費を支払う)
- 作成:2週間程度(それ以上の場合もあり)
- 確認・修正:修正回数は無制限
- 納品:ワード等の電子データでの納品
- 入金:指定された口座に入金
1通のラブレターにかなりの時間と労力を割いてくださるのが良く分かりますね!
納品されたラブレターは電子データですので、それを依頼者が自分で文字を書き、相手に送ることになります。
料金は一律10,000円(税込)。手紙の内容や修正回数などによる変動は一切ありません。
愛の手紙を赤の他人に代筆してもらうことには、少なからず否定的な意見もあるかもしれません。
ですが、依頼者と直接対面でヒアリングをし、修正には何度でも応じてくれることで、より依頼者の心情に寄り添った形で手紙を代筆してくれるので、依頼者の中には小林慎太郎さんに代筆してもらったことを敢えて送る相手に伝える人もいるんです!
それだけ小林慎太郎さんに信頼をおいていて、なおかつ、彼に代筆してもらった手紙を読んで、心底素直な自分になって気持ちを伝えたくなるのではないかな~と感じました。
そんなラブレター代筆屋の小林慎太郎さんは、よく公式Twitterでお仕事のことや日々感じたこと、読まれた本のことなどをつぶやいておられるのですが、その中で私が特に好きなものをご紹介します。
深夜のラブレターはNG、と事あるごとに発信してきたけど、はたしてそうなのかと最近疑っている。一人きりの夜に、独りよがりな文章を、ひとり綴るからこそラブレターなのであって、冷静に、相手の受取り方を気にしながら書いたそれは、ラブレターではなく、点数を意識した論文に過ぎないのでは、と。
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) May 10, 2022
美辞麗句を書き連ねても伝わらない。
時には、支離滅裂かもしれないけれど、ほとばしるような熱い情熱を手紙に込めることで、相手の心に直接訴えるものがあるのではないでしょうか。
そして、そのことを理解している小林慎太郎さんなら、依頼者の想いのこもったあたたかいラブレターを代筆してくれることでしょう。
代筆のお仕事がたまっているため、見知らぬ誰かに想いを寄せつつ、手紙を書いて過ごす午後。映える一日ではないが、幸福な日だとは思う。 pic.twitter.com/uE9f9aHAlo
— 小林慎太郎 / ラブレター代筆屋 (@DenshinWorks) November 23, 2022
今どきは愛の告白もLINEやメールだという時代ですが、あえて自分で書いた文字で手紙にしたためて送ることで気持ちを伝えることは、送られる相手にとっても新鮮で、心が浮き立つものなのではないでしょうか。
誰かに伝えたい気持ちを持っているなら、代筆屋さんに相談してみるのもいいかもしれませんね♪
小林慎太郎さんは、自分が書いた手紙の添削もしてくださるそうですよ。
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